カテゴリ:著作権問題( 4 )

Blu-ray vs HD DVD

ZAKZAKに掲載されているソニーVs東芝…混沌する新DVD戦争。もう、泥沼ですね。消費者不在も甚だしい。というか、地上デジタル・BSデジタル放送の現行DRMの過度な制約が緩和されないかぎり、Blu-ray、HD DVDどちらに対する購買意欲も沸きません。不便なものに高い金払うお人好しは、なかなかいないと思いますよ。
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by toshi-u | 2004-06-30 00:19 | 著作権問題

著作権保護期間が作者没後70年に?

松沢呉一さんは黒子の部屋729・著作権法改正の本質5で、「著作権の保護期間が作者の死後50年というのは過剰だと思う」と述べています。

'04年5月28の文部科学委員会では城内実委員(自由民主党)が「没後五十年、著作隣接権、作詞、作曲者あるいは歌手が、五十年といっても、これは本当にとんでもない長い期間だと思いますし、五十年たったら、そういう埋もれた名曲というのは本当になくなってしまうんじゃないかなと私は考えている次第であります」と発言しておられます。

が、JASRACは「国際的な均衡と国際間での著作物の円滑な流通を促進するため、著作権の保護期間を欧米諸国同様死後70年までに延長すべきである。その際には、日本と連合国との間の平和条約に基づいて定められた戦時加算についても検討すべき」という旨の意見書を知的財産戦略推進事務局に提出しているのですね、5月7日に。50年ではご不満のようです。
(戦時加算についてはferm@ta2000等の解説をご覧下さい)

意見書には、「日本が知財立国に向けて大きく動き出したことを評価する」旨の記述もあるそうですが、知財立国の目指すところがどうもわかりません。BENLIさんの「建築業界が文化庁にロビー活動を行うと」が、やがて笑い話では済まなくなりそうで怖い今日この頃です。
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by toshi-u | 2004-06-10 18:21 | 著作権問題

次の標的は中古ソフト?

著作権法の一部を改正する法律案、いわゆるCD輸入権が半ば強引に成立したかと思えば、お次は中古ゲームソフト売買の禁止を求める動きがあるようです。まったく、何をか言わんやといった感じです。ハードウェアの機能向上に伴って開発コストがかさんでいる現状も、それを確実に回収したいという気持ちもわかりますが、法律を変えてまで行うべきことではないように思います(というか最高裁の司法判断を踏みにじることになるのだそうです)。これが通れば、中古CD等にも規制が波及するでしょう。

ゲームソフトの売り上げランキングはデータの祠さんに詳しいのですが、売り上げランキングに登場しない、つまりランク外タイトルの出荷本数は最悪1万に満たないものもあったりするのがゲーム業界の実情であります。しかし、その責任を消費者に転嫁するのは明らかに間違っている。

音楽もゲームもそうですが、消費者に対するコンテンツ供給者の態度が「聞いてもらう」「遊んでもらう」から「聞かせてやる」「遊ばせてやる」に変われば、享受する側の反発を招くのは当然で、コンテンツ供給者にはどこかで初心に立ち返って欲しいと願うのです。権利を主張するばかりでなく、謙虚さやデリカシーも持ち合わせて欲しいなと。ゲームも音楽も嗜好品ですから、生きていく上では無くても全然困らないんですよ。そういう意味では、CD・ゲームの不買「現象」が起こったとしても不思議ではありません(アーティストを敬わずただただコピーで済ます人たちのデリカシーのなさも問題ですけどね)。

なお、この問題に関してはThe Trembling of a Leafにて謎工さんが取り組んでおられますので、ぜひご覧下さい。

それにしても、マイクロソフトもダブルクリックや長押しに関する特許などというものを取得してたりするし、音楽を含めソフトウェア業界全般にどうかしてますな、最近。デジタル放送のガチガチなDRMもねえ……なぜこんなに不便を強いられなければならないのかな?
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by toshi-u | 2004-06-08 10:37 | 著作権問題

著作権と著作隣接権

今回の「著作権法の一部を改正する法律案」での質疑にも度々出てきた「著作権」ならびに「著作隣接権」ですが、これをわかりやすく説明しているサイトがありました。松沢呉一・黒子の部屋の725~727です。CCCDを乱発するレコード会社において、特定のアーティストがCCCDを回避している場合、レコード会社が原盤権を持っていないケースも多いようです(事務所等が持っている、とか)。以前、よんどころない事情があって音楽著作権について調べたことがあったのですが、ほんとにややこしいです。

余談ですが、JASRACの使用料規定第2章・第5節を見ると、「レコードに著作物を利用する場合の使用料は、著作物1 曲につき当該レコードの定価(消費税額を含まないもの)の6/100をそのレコードに含まれている著作物数で除して得た額又は8 円10 銭のいずれか多い額以内とする」となっていて、つまり3000円の10曲入りアルバムなら3000×0.06÷10=1曲あたり18円が著作権者に支払われる印税。ちなみに、使用料規定第2章第5節-レコードの備考にもあるように、5分を超える楽曲は2曲分としてカウントされます(10分以上なら3曲)。つまり、水増ししてでも5分以上にしたほうが、作家にとってはお得。

ただし、印税は管理委託契約約款の第3章・第1節に書かれている分配率によって配分されるので、よほど売れないと作家に大した額は入ってきません(意外と音楽出版社の取り分が多い点にも注目)。反面、作品数が膨大な御大の先生なんかは、仕事しなくても一生食べていけるんでしょうけど。というか、定価ベースで印税が決まってしまうシステムなので、CDの値段を安易に下げると作家が困ってしまうんですねえ。このあたりが改善されないと「CDを安くしろ」とか声高に叫びにくい……。

追記:
肝心なことを忘れていました。JASRACに「管理手数料」を天引きされてしまうんだった。管理手数料規定の別表によると、CD(この表では蓄音機用音盤が該当)は料率6%ですね。上記18円のうち6%はJASRACの懐に入るということですね。下手をするとJASRACと信託契約締結+メジューデビューするより、完全にインディペンデントで自主製作盤を手売りしたほうが、作家としては儲かるのかもしれない(CDだと発送業務が面倒だけど)。

追記ついでに:
民社党・松本大輔先生のblogに、文化庁作成のこんな資料が掲載されています。Excelで30分もあれば作れそう、というツッコミはさておき、日本以外のほとんどの国では、卸価格ベースで印税が決まることがわかります。ひとつ疑問は、「卸売価格は各国とも希望小売価格の70%とした」という記述。欧米のCDに希望小売価格ってあるんですかね(パッケージにそういった表記を見たことがない)。そのあたり不勉強でよくわからないんですが、でも、輸入盤のピンキリの店頭価格を見ていると、こんなふうに一括りに計算していいものなのか……という点も疑問です。
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by toshi-u | 2004-06-03 03:17 | 著作権問題