著作権と著作隣接権

今回の「著作権法の一部を改正する法律案」での質疑にも度々出てきた「著作権」ならびに「著作隣接権」ですが、これをわかりやすく説明しているサイトがありました。松沢呉一・黒子の部屋の725~727です。CCCDを乱発するレコード会社において、特定のアーティストがCCCDを回避している場合、レコード会社が原盤権を持っていないケースも多いようです(事務所等が持っている、とか)。以前、よんどころない事情があって音楽著作権について調べたことがあったのですが、ほんとにややこしいです。

余談ですが、JASRACの使用料規定第2章・第5節を見ると、「レコードに著作物を利用する場合の使用料は、著作物1 曲につき当該レコードの定価(消費税額を含まないもの)の6/100をそのレコードに含まれている著作物数で除して得た額又は8 円10 銭のいずれか多い額以内とする」となっていて、つまり3000円の10曲入りアルバムなら3000×0.06÷10=1曲あたり18円が著作権者に支払われる印税。ちなみに、使用料規定第2章第5節-レコードの備考にもあるように、5分を超える楽曲は2曲分としてカウントされます(10分以上なら3曲)。つまり、水増ししてでも5分以上にしたほうが、作家にとってはお得。

ただし、印税は管理委託契約約款の第3章・第1節に書かれている分配率によって配分されるので、よほど売れないと作家に大した額は入ってきません(意外と音楽出版社の取り分が多い点にも注目)。反面、作品数が膨大な御大の先生なんかは、仕事しなくても一生食べていけるんでしょうけど。というか、定価ベースで印税が決まってしまうシステムなので、CDの値段を安易に下げると作家が困ってしまうんですねえ。このあたりが改善されないと「CDを安くしろ」とか声高に叫びにくい……。

追記:
肝心なことを忘れていました。JASRACに「管理手数料」を天引きされてしまうんだった。管理手数料規定の別表によると、CD(この表では蓄音機用音盤が該当)は料率6%ですね。上記18円のうち6%はJASRACの懐に入るということですね。下手をするとJASRACと信託契約締結+メジューデビューするより、完全にインディペンデントで自主製作盤を手売りしたほうが、作家としては儲かるのかもしれない(CDだと発送業務が面倒だけど)。

追記ついでに:
民社党・松本大輔先生のblogに、文化庁作成のこんな資料が掲載されています。Excelで30分もあれば作れそう、というツッコミはさておき、日本以外のほとんどの国では、卸価格ベースで印税が決まることがわかります。ひとつ疑問は、「卸売価格は各国とも希望小売価格の70%とした」という記述。欧米のCDに希望小売価格ってあるんですかね(パッケージにそういった表記を見たことがない)。そのあたり不勉強でよくわからないんですが、でも、輸入盤のピンキリの店頭価格を見ていると、こんなふうに一括りに計算していいものなのか……という点も疑問です。
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by toshi-u | 2004-06-03 03:17 | 著作権問題


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